コンポスト
最近は家の庭で、なんちゃってコンポストに挑戦しています。庭に土があるって、とてもいいです。
私は面倒くさがりなので、適当にやってますが、私でもできるコンポストであれば、ベナンの人もやってくれるのではないかなと考えています。
* なんちゃってコンポストの作り方*
① 調理後の生ゴミ(野菜の屑、オレンジの皮、卵の殻、魚の頭など)を2日くらい塩水につける。
② 米ぬか5kg、アブラヤシのカス5kg、庭の土2kgをかきまぜてその中に塩水ごと生ゴミを投入、土でふたをする。(家の近くに、NGOがやっている家畜の飼料屋さんがあり、そこで米ぬかやアブラヤシのカスが購入できます。)
③ 毎日かき混ぜるつもりだったがタイミングを逃したり鍬を持ってくるのを忘れて3日放置
久しぶりの大雨のあとコンポストは、ちゃんと発熱し、白い菌で包まれていました。
温度も測ってませんが湯気が出てました。その後放置して、2、3日置きに生ゴミを追加して土をかけています。生ゴミはすぐに分解されますが、放っといても生ゴミはすぐ分解される暖かい環境なので、これをコンポストと呼べるのかどうか、謎です。
「コンポスト」という言葉の意味を調べると、「家庭の生ゴミを堆肥にしたもののこと」と書いてあります。
堆肥は辞書で見ると「わら・落ち葉などを積み重ね、腐らせて作った肥料。つみごえ」とあります。
つまり、積み重ねて畑にまいてしまえば、どういうものであれ、コンポストと言えるようです。
でも、より効率的にコンポストを作るために、様々なマニュアルがあります。
青年海外協力隊として環境教育分野の活動をする人たちは、皆「高倉式コンポスト」というものを勉強してそれぞれの国へ旅立ちます。
高倉式コンポストは、通常3ヶ月以上かかる堆肥作りを1−2週間で完成させることが出来るということを売りにしています。
*家庭で出来る高倉式コンポストの作り方*
①発酵液を作る
パターン1 20リットル程度の入る容器を用意する
・ ブラウンシュガー50g
・ 水道水15リットル
上記2点を容器の中に入れ、かき混ぜる
・発酵食品(ヨーグルト、味噌、納豆、イースト菌
など)を加える
ビニール袋で口を塞いでよく振る
パターン2 5リットル程度の容器を用意する
・ 食塩15g
・ 水道水4リットル
上記二点をかき混ぜて
・ 葉物野菜、野菜と果物の皮等を加える
ビニールで蓋をしてよく振る
パターン1、2とも3−5日で発酵液は完成します。甘酸っぱい香り、アルコール臭がしたら成功です。腐った臭いだと失敗です。
両パターン作った方が、様々な微生物が住むいいコンポストになるそうです。
(でも私は20リットルの容器を用意するのが億劫なのでパターン2を選びます。)
②菌床を作る
・籾殻と米ぬかを1㎡づつ用意する。(籾殻と米ぬかの比率は1:1)
(↑これ日本の一般家庭だと広げる場所ないですね?これで4−50軒分の種菌になるそうです、コンポスト仲間見つけるのに一仕事です。)
③①と②を混ぜて水分が4−60%になるまで調整する。手で握って固まり、水が滴らない程度にする。
④ 台形に積み上げて通気性のある布などで表面を覆う(虫が入らないように)
⑤ 3日程度経ち、表面に白い菌が繁殖してきたら種菌完成。よく乾かせば保存できる。
⑥ 四方八方から空気の入る容器(籠など)を準備する。
⑦ 容器に段ボールかカーペットで内貼りする(ここで段ボールはかろうじて手に入りますが、段ボールは調理の火付けに利用されています)
⑧ 容器に種菌を6分目まで入れ、布で覆う
⑨ 生ゴミを小さく刻んで容器に入れよくかき混ぜる。水分40−60%で管理。
⑩ 種菌で蓋をして、容器に虫が入らないように布で覆うなどする。
⑪ 1日一回はかきまぜる。
⑫ 容器の中身がいっぱいになりかき混ぜにくくなったら、2週間以上放置して熟成させる。
高倉式コンポストは下のページで紹介されています
http://www.jica.go.jp/kyushu/office/compost_method.html
マニュアル通りにやろうかな、と思って通気性のいい籠も一応買ってみましたが、その中に生ゴミを入れる気にならず。庭にある土をどうして籠に入れないといけないの?と面倒くさがりの人格がやりたがりません。あと水分を調整するのが難しそうだな、失敗したら籠はゴミになってしまうな、生ゴミをわざわざ細かく切ると言うのも地味に面倒な作業だな、虫が入るのを防ぎきれるのか?なんて考えたり。結局籠は物入れとして使い始めてしまいました。
あと、職場に「コンポスト」というタイトルの本があり、農民にもわかりやすいように易しいフランス語で書いてありました。
このマニュアルを作ったのはINADES FORMATION という名のNGO?アフリカ開発をしている団体のようです、アフリカ各国に事務所があるようですが、ベナンにはありません。このマニュアルは1989年に発行されたそうです。
材料 200ℓ入るドラム缶、フォーク、スコップ、杭、たらい、石
① 雨の少ない地域の場合、穴を掘る。長さ3m、幅1、5m、深さ20cm。穴の底に木屑を敷いて、その上に藁を敷く。できるならば複数の穴を掘った方が良い。
② ドラム缶に生ゴミや刈草などの資材を入れ、水で満たし、二日放置する。
③ 水に浸した資材を穴に積んで行く。20cmの層にする。
④ ③の上に土を10−15cm積む。1日の作業が終わったら、かならず藁で蓋をする。穴の両端20cmは、空気を通すためにあけておくこと。
⑤ 山が1、5メートルの高さになったら藁を被せて杭をうつ。(←高すぎ。絵を見ると50cmくらいなので、誤表記か?)風や太陽から山を守るために、メロンやカボチャの種を播いても良い。蔓がよく成長して、山を守ってくれる。注意点;プラスチック素材で蓋をしないこと。プラスチックは空気を通さないので、資材の分解を妨げてしまう。
⑥ 日常的に山を観察する。早ければ3−4日で温度が上昇してくる。熱くなっていない部分、乾燥している部分があれば、少し水をかける。
山の一部分を手に取ってにぎり、手を開いたときに形を崩さない程度に湿っていればよい。水が滴ってしまう場合は水分が多すぎる。水分が多すぎる場合は、山に穴をあける。注意点;キノコが生えてしまうと、よくない。キノコを取り除いて、水をかける。
⑦ よく分解して熱くなっていることを触って感じられるようになったら、コンポストが熟すまで放置する。(←何を判断して熟すといえるのか?)
⑧ 切り返す。穴1の山を穴2に移動させる。穴3から穴4に。これを15日間続ける。15日間毎日切り返せば、早ければ2−3ヶ月で完成する。切り返さなかったら6ヶ月ほどで完成する。資材の原型がなくなって、乾燥して、褐色になれば完成したと言える。
⑨ 完成したら雨のあたらない納屋の中などに保存する。
幅1メートル長さ10メートルの畑に、100kgのコンポストを使うとよいそうです。
ちょっとこれは手が付けられません。200ℓのドラム缶さえ探すのが億劫です。ベナン来てフォークも見てません。レーキはあるけれど。穴をどこに掘るか、穴がいっぱいになるほどの生ゴミを集めるのか。集めてドラム缶に入れて2日間水に浸して行くのか。一輪車も見かけないしな。面倒だと思ってしまいます。15日間の切り返ししてくれそうなベナン人見つけられてないし、腰痛も心配です。でもこのマニュアルで参考に出来ることがありました、「生ゴミなどの有機資材を2日間水につけること」。確かに水につけておくと早く分解される気がします。
手軽なコンポストの作り方を知っている親切な方いたら教えてください。
私は家庭菜園を中心に活動して行こうかなあと思います、家庭で出る生ゴミを利用したちょっとした家庭菜園。
米ぬかを売っている飼料屋さんには、フスマ、トウモロコシのカス、魚かす、貝殻の粉なども売っています。配合飼料のウサギの餌、魚の餌も売ってます。
鳥は放し飼いで育てますが、ウサギが放し飼いされているのは見たことがありません。ウサギはケージで飼育されているので、糞が集めやすくて肥料に使えそうです。
今回は長いブログになってしまいました。
「何かを身につける(マスターする)ためには、アウトプットすることが近道である。何かを理解して憶えようとするのではなく、第三者に伝えるためにどうすればよいかと考えると、無意識にインプットできている」という話を聞いて、確かにそうだなあと感心しました。
今まではただ生きるのに精一杯で、(?というとカッコいいですね)自分が何をしてきたのか、人の話を聞いてもすぐ忘れてしまうのですが、ゆったりしたベナン生活でゆとりが出てきました。今更ながらちょっとづつ訓練していけたらな、と思ってます。
伝えたい相手がいるということは、大事なことです。